*ブログに載せたクリスマスSSS





24日26時――つまり、25日の2時。
瞼越しに気配を感じ、ギリオは目を開けた。
電気を消して視認も難しいなか、確信を持って呼ぶ。

「……アンズ」
「ッきゃ……!!ギー君起きてたの?!!」

予想通り、アンズの声とうっすらとしたシルエット。溜息を吐く。

「あないデカイ箱が枕元にあったら気になって寝られへんやろ」

堂々たる存在感に返ってツッコむ気すら起きなかった。
出てくる気配がなさそうだったので黙って布団に入るしかなかった。
そしてその数時間後に異様な気配と荒い息が聞こえれば普通は起きる。

「なんだぁ…折角がんばってスタンバったのに…」

しょんぼりと肩を落とすミニスカサンタ。
アンズの格好も表情も、とても可愛い部類に入ることはギリオにも判る。
だが馬乗りになられている現状、その感想よりは疑問の方が大きかった。
電気がついてなかったからいいものの、完全に下着が見える角度だ。
もしかしたら穿いていない可能性もあるが、恐ろしかったのでその想定は打ち消す。

「……寒ないの?その格好」
「ん?暖かいのよ意外と。ちゃんとタイツ穿いてるし」
「ほでも風邪引くやろ。もう寝なや」

手で自分の上からどかせると、枕を端にずらして頭を乗せる。
アンズの方には背を向けて。

「ええーっ!!もう寝ちゃうの?!」
「そら寝るよ…今何時やと思てんねん」
「折角出てきたのにっ……!!!」

スタンバるために寝具一式箱の中に用意しているものの、5分もせずに戻るのは嫌だ。
それにまだ予定していたコト(性的な意味で)を何もしてない。
恨めしげに、振り返る気配の無いギリオの後頭部を見つめた。

「別に箱に入る必要ないやろ」
「だって中じゃないと寝れないじゃない!!」
「布団に入ればええやんか」
「布団?だって、布団って……」

無いじゃない、と言いかけて口が止まる。
端にずらされた枕と、少し遠くなった背。
そのおかげでできたのは、一人なら入りそうなスペース。

「……無理に入れとは言わんけど」
ぼそっと付け足す言葉に、アンズはぱぁっと顔を輝かせた。

「はっ入ります!!入らせてもらいます!!!」
断る理由は一つも無い。
アンズはすばやくスペースに入り込んで、ギリオの背中に張り付いた。

「あったかーいっ!」
「……寒なかったんと違うの」
「え?えへへ☆」

すっかり上機嫌の声を背中越しに聞きながら、小さく息を吐く。
これなら風邪をひいたりしないだろう、という安堵の息。
不審感で眠れなかったのは事実だが、心配していたのも理由のひとつ。
(やっと寝れる……)
急激に気が緩むのを自覚しながら、ギリオは目を閉じる。

「でも……」
「……ん…?」
「ギー君もあったかいでしょう?」
「………うん」

既にまどろみ始めたのか、遅い反応にしがみついてもふりほどかれない手。
にやける顔が戻らない。

(やっぱり神様は良い子の味方なんだわ…!)

手のひらに、腕に感じられる体温にうっとりとして、アンズも目を閉じた。



――翌朝。

「……それで?」
「今起きたけど」
「何もしなかったの?!!おさわりも?!!!寝るなんてありえない!!!!」
「お前オレが何時からおきてたと思てんねん…寝るやろそら」
「何のためにオレが夜のグッズ用意して外に出かけたと思ってんだよ!!」
「お前の為にでしかあらへんやろ」
「もー!イコちゃん、落ち着いて」
「アンズちゃんここは怒るとこだよこの馬鹿に!!!」
「いいのいいの!あたし、すっごく嬉しかったし」
「でもさぁ、何も無いとかありえなくない?男として」

えへへっと頬を染めて笑うアンズに、イコも肩の力が抜けつつも眉を寄せる。

「ギー君はいいのよ。ギー君“は”何もしなくても……ね☆」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」

「おい…… 何時まで起きてた?」
「ウフフ…☆?」


☆Merry Christmas☆
E/





ブログではリアルタイムでUPだったんですけど、ネ…☆